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2025/02/02 15:56 |
銀英伝舞台「初陣」所感
東京行ってました。仕事もあったけど本丸は土曜日の青年館でした。
銀英伝の舞台は宝塚以来でしたが、銀英伝友の、たあさんに取って頂き観覧の機会を得ました。ありがとう! ありがとう!
自分の大好きなものを一緒に楽しめる空間はよいものです。
そういう意味で、舞台の出来不出来に関わらず、舞台化されたことを私は心から祝福する気持ちで一杯ですし、沢山の方に見てもらいたいと思います。
今回の舞台は、原作ファンは素直に楽しめるものだと思います。アニメファンにも嬉しい仕掛けがいくつもあります。劇中で3Dアニメーション艦隊戦が投影されるのですが、ああ、現代の技術で描くとこうなるのかーと新たな発見に嬉しくなります。
それに、舞台での解釈、表現が与えられることで、原作を振り返るきっかけになり、萌えのパッションがむくむくと沸き上がりました。


舞台で思ったことを箇条書きしてみます。
・脚本は原作に忠実。舞台オリジナル部分はそれほど多くないような気がしますが、台詞の言い回しや、台詞を語るキャラが変更になっていたりします。
・帝国メインで同盟はスパイス。同盟側はヤンとシトレ程度しか登場しませんが、この二人の掛け合いはすごく同盟”らしい”気風が溢れています。
・ヤン役の俳優さんの演技が、仰々しくなくて、冴えない若い学者という表現がぴったりでした。
 同盟軍の中で浮いてしまうヤンの為人がよく出ていて、にやり。
・ベーネミュンデ侯爵夫人が可憐で狂気的でとても良い味付け。広田レオナさん最高。
・安定のアンネローゼ様。
・ラインハルトは怜悧、精悍、稚気あふれる若者らしさが感じられて、お前ラインハルトだよなあ、と保護者気分で見つめてしまいました。
・疾風ウォルフは正義漢、平民で貴族階級に対して空気読めない奴という役どころでして、原作からするとやや短慮なキャラになっていましたが、格好いいし、人間くさくて良いです。
・ロイエンタールがなんだかいい奴になっていました。彼のトラウマが舞台上で殆ど語られないからかもしれません。

以下、超個人的感想。ややネタバレ。
今回の舞台は、ラインハルトの”初陣”エピソードを主体に、裏テーマとしてベーネミュンデ侯爵夫人(以下、B夫人)の絡みで脚本をまとめたのだろうと思います。
B夫人が主役ではないのですが、話の腰を支える位置にいます。
ラインハルトが皇帝打倒を誓ったのは、皇帝の寵姫となったアンネローゼのためであることは、舞台上で何度も繰り返される”私闘”や彼・キルヒアイス・アンネ三者のエピソードで語られます。
ラインハルトにとって、アンネローゼが後宮入りしたことは不幸以外の何者でもない。
しかし、B夫人にとって皇帝の寵愛を受けることが幸福なのであり、人生全てがその為にあるといっても過言ではない。
ラインハルトとB夫人の価値観は、大きく異なっています。

B夫人は皇帝の寵愛を受けるアンネローゼが妬ましく、彼女を追い落とし絶望させようと陰謀を巡らし、ラインハルトを謀殺しようとしますが失敗、最終的には彼女自身が死を賜ることになります。
B夫人は今際まで皇帝を待ち望み、果てます。
彼女はラインハルトの政敵でしたが、一個人とみなせば、愛する人の情を得られなかった憐れな女性でしかなく、それはある意味アンネローゼと似た境遇ーー後宮にいる不幸ーーにあるのではないか、という示唆がなされます。(アンネの「彼女に罪はない」発言)
ラインハルトが清廉潔白、無実の人ではなく、救えなかった不幸とともに栄達していくのだ、という矛盾というか、光と影の象徴としてB夫人がいたのかな、と感じられる脚本でした。
そういう意味では、B夫人は原作の脇キャラから助役としてかなり格上げされた舞台でした。

他にも思うことはあったのですが、また次回!

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2013/08/04 23:21 | 雑記

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